雲の湧き上がるように。


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choriマネージャーの一日。
昨日の夜は童司君とchoriと僕で飲んでて
遅い誕生日祝いとか。

実は、童司君とはちゃんとした状態で飲んだのがなかったので
きちんと、見ておきたいと思って。
特に今後choriと組んでやることが多くなるだろうから。
まぁ、別にそんなに心配して聞いてたわけではないが。
ただ、こういうことはなんにせよ初めに聞いておくに限る。

午前二時くらいで、
僕があまりに眠くなったので帰る。
何故かchoriも一緒だ。
僕はすぐ寝て、choriは僕のパソコンでネットしてた。

10時すぎ、僕は起きて
ロフトから下をのぞくと
choriはうまいこと下を整理して寝ていた。
あんさん、慣れ過ぎや。

11時頃にchoriを起こすまで
僕は新聞を読んだり、今日することを考えてた。

12時choriは出て行き
僕は部屋に残ってKSWSの缶バッチを受け取る。
ダフ君の作ったロゴに
一応、僕が最終的な調整をして作ったもので
明後日のKSWSにて販売する予定。悪くない。
っていうか、ちょっと嬉しくって帽子につけてみた。

13時頃、今日ライブのあるVOXホールに
リハの入り時間を問い合わせる。3時半ねぇ。
洗濯物とか洗い物とか山ほどあるんだけど。
(ちなみに、洗い物の大半はchoriが
勝手に作ってた夜食の犠牲者たちである)

ある程度片付けてから
choriにもらった詩集に載せる詩のリストを印刷する。
そろそろ田中さんにも連絡とらんとなぁと思いつつ
最初は封書にして出そうかなとか考えつつ
早稲田のdig up projectもそろそろ提出しないと、
でも、今日ライブ音源が手に入るしな、とか
あ、エンタの会場予約せんと、とか
名刺、まだ間に合うかな、とか
考えてるうちに電話。

「テツさんいつぐらいに来れます?」
「うーんと、5時くらい」
「了解」
「なんかいるもんとかある?」
「あー、アンケートつくってこりゃよかったなぁ」
「そうかい、作ってみる」

ってな感じで
アンケートを作る。
ついでにライブスケジュールも少しつけて。
印刷が終わって、洗濯物を干したら
16時半。

メールが入ってもうリハが終わったみたいだったから
めんどくさいしタクシーに乗っていく。
ウェンディーズで会ったchoriは
なんかくまとか出来てて、ポテトが気持ち悪いとか言ってた。

まぁ、でも時間もあることだし
どうにかなるだろう、ってんで、
アンケートの準備が出来たら会場へ持ってく。

まだ、18時にもなってない。
choriの出番は20:30なのでひたすら時間を持て余す。
最初のうちは、なんやかや詩集のことやら
KSWSバッチのことやら話してつぶしてたけど
それでも開演しないくらい。

こんなにもてあますなら、
正直本を読んでいたい気もするのだけど
(勉強できてないし)
choriがあんまり体力がない感じで
ほっとくのもどうかと思ったので
特に何をするというわけでもないが、一緒にいた。

しばらくするとジュンコさんが来て
いつもの通り、目をひく大きなカメラを持って
「気にせんでええよ」と笑顔で言い放ち
choriをぱしゃぱしゃ撮ってた。
気づいたらchoriは変なテンションになってて
ある意味こいつは「見られると興奮する」
露出狂的なところがあるのではないかと思ったが
そういうことは言わず、ジュンコさんと
これは才能だねぇと言っていた。
まぁ、でも才能であることには違いない。

ジュンコさんが客席に去ったあとも
choriのテンションはストップ高で、
体力的に天井は明らかにあるのだが
落ち着かずうろうろしていた。
出番が近づくに連れてひげダンスの熱が入る。

前のバンドが思ったより早く終わって
ちょっとびっくりしたけれども
choriを見るために、僕は客席へ移動。

choriの登場を待つ。

ライブの感想とかは
きっとchoriのMMで書くのでそれはいいとして
全体的に言えば、疲れているがその具合が
より精一杯感を感じさせたり、抜けるところも自然に抜けた。
ところどころ、何かが追いつかない感じになってるところもあったが
それはコンディションの問題とやりなれてないところがあるんだろう。
基本的には詩人のスポークンワーズとして
よく空気を作れたと思う。

スタッフの人たちからの評価も高かったし。

ただ、もうひとつ何かあるといいと思うが
今のこの疲労困憊を地でいくchoriに
それを火急の問題として突きつけるのは無理があるし
また、次のライブもあるし、修正していけばいいと思う。
やつはそういうところは少し言えばよく分かるやつだし
作り手でない僕があまり踏み込んで言うこともないだろう。

カレーうどんを食べて帰る。

choriにはすぐ寝ろよ、と言ったが
ここんとこダーツをしてないので
ちょっとだけ投げたくなった僕は少し寄り道。
でも、入った店ではショップ対抗のリーグ戦をやってて
一般客はいなかった。

やりずらいなぁ、と思ったので
印刷した詩集の原稿に目を通す。
確かにいい言葉が並んでる。
そこにある希望について
語ることのできる数少ない一人だと思う。
もしかすると、優しすぎるかもしれないが。

流れもアルバム的になってて
分かりやすいな、と思うのだが
微妙な違和感があるところもあった。
音楽だったら静かに終わって、
次がカットインで轟音とかもありうるのだけど
詩集では違う気もする。

それと、単体で読んですごく好きだった詩が
何故か鈍い色になって見えるのもある。
言葉は思ってた以上に浸食するものかもしれない。

一編ずつ扉を作るのも面白いかもしれないが
それは対策としては、違う気もする。
でも、きちんときりのいいページで
始まりと終わりをしていくことは必要だろう。

とか、考えたのち
ハウスダーツで5ゲームして
とりあえずLow ton出たし帰るかと帰ってきて
今、この辺でかちゃかちゃしてる。

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残像
何かを愛おしもうとするなら
何も手元にはおいていけないのだろうと思う。

写真に撮って思い起こそうとするのは
変わりつつある変わらないものを認識する手助けには決してならない。

時間の流れとともに
すべては変わっていく。

笑顔のまま泣いてしまうような
そんな繊細さを愛そうと思うなら
何も手元におかず、もっと言えば見ることすらかなわないだろう。

僕がここにいる、ということから
始めてよいのなら、ふれたときに返ってくる
柔らかさに満ちた力を感じることが唯一正しいのだと思う。

具体的に手でふれるなら肌の感触だろうし
目で見ようと思うなら、
その見られたことに対する表情の変貌だろうし、
言葉で愛撫するなら
返された言葉の温度だろう。

それらはすべて決まった形を持たないどころか
それが愛おしむべき対象の何かであることも決して保証しない。
もしかすると、それは何かノイズのまざったものであるかもしれない。

ただ、そういうことはたいした問題ではないのだ。
対象が何であるか、ということは最初から問題になりようがないほど、
すべて変わっていくのだから。

そうではなくて、そこで
ふれあっている接点の関係こそが現実たるものだろう。
向こう側に作り上げる像というのはいずれ
壊され、また作り直されるのである。

ただし、接点の関係だけが関係ではなくて、
離れたままでも僕らは勝手に色々考える。
それが互いの心として作り上げられ
ふれる以前に作用している。

つまるところ互いに知覚を差し出す前に
一方的に受け取ることが可能で、
これは経済的ではあるけれども、そして現実的でもあるだろうが
現実とはいくらか離れたものだろう。

だから、写真を眺めることによって現実を補おうとしても、
それはどうしても空虚な試みなのだ。
あえて、それを肯定的に言おうとするなら、
物語とはそのような意味の経済の中で動いていて
ようやくそこに目的や達成が生まれる。
それはもちろん、その人が目の前にいる時にも
同時に働いている作用で、言葉を交わしながらも
空回りを起こしながらも互いを駆り立てる力になっている。

でも、ずっと写真ばかり見ようとするなら
当然、現実的なものは、現実を供給されなくなる。

そして、早く会いたいな、だなんて言葉が漏れるわけだ。

| 感情の風景 | comments(2) | trackbacks(0) |
おひとよし
名古屋駅で飲んで帰ろうとした時のことだ。

いかにもホームレスな感じの爺さんが話しかけてきた。

「すんません、いきなりこんなお願いをするのもなんですが
助けてもらえませんか?」
「はぁ」
「どうもポケットに穴があいてるみたいで
小銭が落ちたみたいで、その帰れんくなってしまったんですわ」
「はぁ、それで、そのお金が欲しいと」
「はぁ、すんません」

要はそういう手口なんだろう。
別に、200円でその爺さんが助かるというなら
どのような方法で使われても、たいして僕は困らない。

言い訳を色々と、それから騙すわけではない
という意味合いのことを延々と話すのを聞き流して
200円差し出した。

どうせその爺さんは切符なんか買わない。
分かりきっていたから振り向くことはなかったが
振り向いて、券売機にも並ばず
人ごみに消えていくのを見て、あぁ、やっぱりなどと思う。
少しだけ嫌気がさした。

お互い見え透いているのが。
お互いに。

今日の昼、いつものようにランチのピークを
ちゃかちゃかこなしていると
何故か呼ばれる。

「いきなりこんなことお願いするのもなんですが・・・」

手短にすると、現金がなく、
パーキングメーターのお金を払えなくて
家に帰ることもできなく困ってるから、貸して欲しいとのこと。

僕は迷った。
どちらなのだろうかと。

社員証らしきものを見ると
一応定職にはついているらしい。

騙すにしてはやり口があまりにつたないし
男の言うように何軒も歩き回ってあせっている様子もみえた。
社員証を控えて、電話番号を聞いて
僕の財布から貸した。

それから休憩に入るまで落ち着かなくて
電話をかけれるようになって
お金が足りたかどうか確認するふりをして
電話番号に嘘がないか確認してようやくほっとした。

ほんとうに、ほっとしたのだ。

まったく小心者の癖に、
なんというおひとよしなのかと思う。

これでも返しにくる保証はないというのに。

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名古屋、日本の中の日本。
朝九時出勤の14時から休憩
そして、22時からまた勤務。
まったくなんてことだろう。

一日中名古屋に拘束される。
名古屋好きだからいいけど。
そんなわけで、軽く昼を食べて
昼寝して「<意味>への抗い」を少し読み進めて
それから夕飯前に散策をする。

(ほんとはネットカフェでも探して
そこで軽食をとって夕食にしようかと思ってたのだけれど
結果的に見つからなくてよかった。)

ふらふらと街にさまよい出る。
僕の働く店は栄の裏で、
いかがわしい店もたくさんある。
でも、いかがわしい店が広範囲にありすぎるのか
ともかく、普通のこじゃれた店も
そのすぐ隣にあったりするから見逃せない。
仕事上がりの人々が
かったるいような、嬉しいような声を出しながら歩いている。

ほんの一本、二本いったら大通りで
表は綺麗そのもの、いかがわしい店も空気もないというのに
笑ってしまうぐらい名古屋はそこらへんが徹底している。
名古屋は大通りという建前に囲まれた
本音で生きている。

ラシックを眺めながら通り過ぎ
名古屋をきちんと押さえるなら
地下街もきちんと通らねばね、と階段を降りる。
泉の広場とか懐かしい標識とともに
オアシス21だなんて新しい標識もある。
でも、空気は高校の時に、そこを通り抜けたのと同じ
よどんだ空気だ。

裏町も地下街も空気は淀んでいて、
いや、正確には風はあるのだけれど
それは主に人が歩くときに起こる風で
淀んでいるように感じる湿度の高さは
人が吐く息の湿度であって、
そういうものを感じると、僕は街に
力をもらうような気分になる。
街にある熱量をわけてもらうのだ。
(あぁ、こういうことに快感を覚えるから
煙草もすんなり覚えられるわけだ)

標識にしたがうまま、オアシス21へ。

僕はここにはなんの思いいれもない。
ただ、その先にある芸術文化センターは
合唱団にいた頃にコンサートさせてもらったりとか
高校の時に演劇の資料やビデオを見ていたりとか
甘酸っぱくはないけれど、懐かしい記憶があったので
そこに近づいて見たかったのだ。

オアシス21自体は機能としては
バスターミナルを緑地化して
魅力を高め、いくつかのテナントをいれて
商業的にも役立つように作られている。
地下街からいくと、ステージがあり
よくわからん人がギターでライブをしていた。

テナントに囲まれたそこは
新風館のステージを思い出さないでもない。
ただ、新風館は箱庭ショッピングセンターとして
それなりにまとまっていて、その中心に祭壇があるわけだが
オアシス21のはどうもちぐはぐで、
安っぽいバザーのようだった。
店が同じ意図を共有しているというより
それぞれの思惑で、ただその場に居合わせているだけのような。

空が見えるようになっているそこからは
コカコーラのネオンが光る。
たしか、新風館では小さな鳥居が見えたはずの場所に。

なんか、笑ってしまう。

エスカレーターをつたって
地上に出ると、そこは地上から少し上に作られた
空中庭園で、くつろぐのには悪くないが、
サンシャイン栄という観覧車が見える。
パチンコ屋が勢いあまって作ったらしいうわさのあれだ。

お金に食い散らかせるのがお得意なのだ。
そして、そういう建前の部分とは別に
ごみごみした雑踏はずっと残るのだろう。
とても日本的だ、と思う。

公園では国籍不明な男が数人
写真を撮っていて、うしろには国旗が
ここが日本の植民地であるかのようにはためいている。

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昨日は飲んだ。
ひたすらに。

というのも、まぁ、関西を離れるので
これまで裏方ながらちょりの仕事を手伝ってて、
これからも期待し、できることなら支えてやろうと思っているので
ちょりと飲もうかと、午後五時から河原町で。

飲むにはまだ少し早い時間で
だから、開いてる店は少なかった。
ぶらぶらと歩いて焼き鳥と串かつの店に入る。

しかし、今気づいたんだが
串かつは結局食べなかった。
そこではビールを二杯といいちこを一杯やる。

なんか、これからの話をしていたと思う。
詩のフィールドには次しかないから
早送りしないと、とか言っていた。
適当に話に区切りがついた時に店を変え、
前から気になっていたとれとれという店に入る。
もっとシックな割烹を想像していたのだけれど
店内のレイアウトはあまり、使い勝手を考えられてるとは思えず
「成り行きでこうなっちまいました」という感じを漂わせてる。

BGMは有線で、何故か電気グルーヴが流れる。

でも、こういうへんてこな店が
へんてこなままやっていけるのは
料理がうまいはずだと思い、頼めば
確かに当たりだった。
京都らしい感じ。
えんがわのたたきがうまかった。

(ちょりは若竹煮がうまいといったが
僕は少し筍に苦みを感じたので、もう少し下処理が
できるはずだと思う。でも、ワカメとつゆの具合はよかった)

僕は日本酒飲み比べセットなるものを頼み
ちょりは吟醸酒を頼んだはずだ。
ただ、その吟醸酒は飲み比べセットの中のひとつで
だから、適当に4合のボトルを回して飲んでいた。
大吟醸の落ち着いた味がよかった。

その頃になると酒は回り始めていて
人の話などをしていた。
あと、何故か(いや、理由は知ってる)
寿命の話などをして、僕が長生きをして
ちょりが事故的に死んだら伝記を書くだとか
谷竜が事故的に死んだらやりきれねーよ、とか
そんなことを言った。

でも、ほんとうのところ誰がどんなふうに死んだって
やりきれるはずはない。
ただ、その人らしい死に方はありそうで
だけど選べないらしいということも分かってたから、
こうやって話すのも悪いことではないと思う。
死はその後に残された人たちに何かの選択を迫るからだ。
軽々しくても、だから、役に立つはずなんだ。

三品の肴を食べ、
話もまた別様の展開があったらいいと思ったので
ちょりが誰かを呼ぼうかと言ったのに
素直に賛同した。
日曜の夜八時ぐらいだったはず。
みな忙しいのかあまりつながらず、
狂言の童司君からかけ直しがあり、
それで店を変える。

三軒目はラスタで
そろそろ、お決まりというか、
使い慣れてきた店だ。

洞窟をイメージしたような店内でレゲエがかかる。
照明は暗く、テーブルのろうそくがないと
何も見えない。

ラムコークを頼み、
しばらくすると童司君が来る。
思った以上に現代っ子な感じがするが
見た目はそれとして、職人の背中を見て育ち
職人にまた、育とうとする振る舞いがある。

すると、ほぼ時を同じくして
パオレを一緒にやってた郁ちゃんが来て、
KSWSで一緒に仕事をしてる正英も来た。

なんだなんだ、これはなんの集まりだ。
あ、僕が名古屋に行くからね、そうかそうか、嬉しいなぁ(じーん

最初に頼んだラムコークはすぐになくなり
フォアローゼスのソーダ割りを頼む。
そこから先は加速度的に饒舌になり、
童司君の話にいちいち感心して、話をしていた。
翻訳についての話は、もっと掘り下げてしたいくらいだった。

掘り下げればよかったのにできなかったのは
迂闊なことに、僕は思っていた以上に昂揚していて
飲むスピードのことや、日本酒の速いまわり具合を
まったく考えにいれていなかったのである。

つまり、完全につぶれた。

最初は話をすることができなくなって、
壁にもたれてうなづいていたのが、
だんだん気持ち悪くなって
隣にいた郁ちゃんに心配されていたが
我慢できなくなって、ちょりと正英に運ばれてトイレに。
身体はほとんど言うことを聞かないのに
意識だけがあるというのは残酷なことだ。
口をなんとか開けば申し訳ないとか
そんなことばかり言っていた。

早く意識が飛んでしまえばいいのに、と思ったが
どうもうまくいかなかった。
何も早送りされなかった。

ひととおりおさまってから
外に出る。空気の感触は分からないが
ざわめきと夜の光があるのだけがわかる。
(なぜ、遠い感覚だけが残っているのだろう)

タクシーに乗り込む。

正英のうちでもう一回吐いて、
服を洗濯してもらい、寝た。
知らないロック(?)が流れてた。
叫びは感傷ではなく、行き場のない嘔吐のようだった。
でも、僕はどうやら今回行き場があったらしい。
ゆっくりと眠る。

朝起きると、服はまだ乾ききってもいないし
ちょりも起きていなかったけれど、
隣の垣根の緑が美しかった。
それで、僕は正英の部屋を後にしていった。

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京都、三泊四日住所不定
僕は、風のことを考えていた。

吹き抜ける風は速さに比例して一瞬気圧を下げ
たとえば翼なら揚力を生む。
風はどこかに向かうと、同時に
自らが過去いた場所に何かを引き寄せる。

先週の土曜日、仕事が5時に終わると
京都へ向かった。
自分の初めての詩の展示が京都であった。
それほど大げさではない、偶然の産物だけれども
しかし、結果として、ともかく展示される、というのは
それだけで、何か戻れないラインのひとつであるようにも思う。

電車を待つ。
すぐに行きたかったけれど、
多少は部屋を片付けたりしていると、遅れる。
まぁ、どうせ翌日は京都のお店でヘルプなので
適当に京都で夜を明かすつもりだし、かまわない。

乗り換えをして、京都に近づくにつれて
深夜に近づいていく。
もはや、四条でおりる人なんてほとんどいないだろうと
思っていたけれども、思いのほか
その時間から街に出かける人間もいるようだ。

連れ立って降り、地上に上り
ざわざわと離れていく。
まだ、夜は肌寒い。

展示をしてくれてるdotは珍しく満席に近かった。
人の話に耳を傾け、グラスをあけて
感想ノートを店長に手渡す。
顔を知っているのはひとりくらいだったけれど、
人のざわめきの中にいるのも、
何も音のないところにいるのも好きだから、
少し、そうして時間を過ごす。
僕と同い年の店長は12時になると、店の客を引き連れて
どこかに遊びにいって、がらんとした中に数人。

残った人の中に僕の写真を気に入ってくれた
女の子がいて、嬉しかった。
とりとめなく、ぽつぽつと話す。
気づいたら、だいぶ飲んでいたのかもしれない。
自分の話すスピードが落ちてる。
楽しい雰囲気の傍観者としての笑顔だけが
まとわりついている。

ほんとうは、初めてのクラブでもいって
夜を明かそうと思っていたけれど
さらに飲んだら次の日に支障をきたすかと思って、
女の子と一緒に飲むという手もあったかもしれなかったけど
次の偶然に期待して名刺だけ渡して、店を出る。

小腹が空いたので味々香を探す。
よく紹介記事を見るのに食べてなかったし。
風俗関係の黒服が声をかける、店を探してるんだけど
というと、腹が減ったというのを無視して
自分の店の紹介ばかりする。
RPGの街人みたいだ。

振り切って、たどりつくとカウンターがあいてる。
老若男女、とりどりに座るはじっこに僕も座る。

だしとカレーの辛みのバランスが程よい。
豚肉のやわらかさもおいしい。
酒のあとに食べたくなる味であるのは確かだ。
隣に座っていた男女三組の合コン帰りのような連中は
酒のあと、という区切りをつけて、
儀礼的にことを進めていくんだろうか。

ラブホテルなんかは安いので
入れるのだったら助かるが
京都はあいにくと数が少ないので
最初からビジネスホテル狙いだった。
しかし、土曜の午前二時では望むべくもない。
マンガ喫茶で休むことにする。

広い部屋はどこもあいておらず
ハコの大きさに不釣り合いな
立派な椅子にもたれて、少しマンガを読んで寝た。

ケータイのアラームで目を覚ましても
朝かどうかよく分からない。
ともかく外に出ると、そこは静かな日曜の朝。
まだ、お店も閉まっており、どこか昨日の夜を引きずっているようだ。

少し離れたヘルプの店へ向かう。
そこは前いたお店で、その日でいったん店を閉め
リニューアルするのである。
懐かしいような気もしたけれど、
お客さんの顔ぶれはよく分からなくなっていた。

閉店時間までいて、
余った食材は少しもらって帰った。
後片付けの途中だったが、奈良に帰ると思われてたので
終電までに帰してくれた。
僕は早く寝たかったので、急いで京都に向かう。

京都セントラルインで泊まる。
一泊6000円なり。
窓をあけてもビルの壁。
煙草を買って、マッチをもらい
一服するが、煙はどこにもいかず、だんだん薄くなって消える。
そんな感じに僕もその日から消えるように眠る。

時間ギリギリまで寝て
外に出ると、もう街は動いていて、
僕はKSWSの協賛取り組に連絡する。
お互いの危機感の度合いがつかめないときほど
不安になるものはない。
もう後二ヶ月でイベントは始まる。
その日の夜に集まることになった。

ポルノ映画を上映する映画館の前にある公園で
昼ご飯兼、朝ご飯を食べる。
昨日のもらいものの焼豚をつつきながら
食べていると、何か、とりあわせの不自然さが
浮浪者的生活にも思える。
つぎはぎだらけだ。
公園は平和で鳩が飛びもせずに歩き回っている。

気づくと日は暮れて
僕はまた、dotに急ぐ。
まだ、展示は続いていた。
ミーティングではあったけれど
詩の話も普通にした。
前に進む時には、だけれど、こういう話が必要なのだ。
何が必要か、何が大切か、そういうことを口にしなければ
風が吹いても、その後方に吸い込まれてしまうだけだ。

改めて、次への確認をして
それなりに満足して別れる。

親から電話がある。
これからどうするつもりなのか、と。
そんなことは知らない、すべて検討中だいうように答える。
何をどのように検討しているかは特に言わなかったはずだ。

どうも、生理的に親を嫌いなのだろう。
反射的にガードをしいてしまう。
僕は一貫して楽をしたい、と答える。
もっと生きやすく生きたいと思う。
こういう無駄な意地を張るのもしたくはない。
労力の問題ではない。しかし、生きるのは疲れる。
それは生き方が定まらないからだろうと思う。
ただ一心に生きていられるのならへとへとでも
その疲れは僕を動けなくするのではなく
祝福として僕を満たすだろう。

電話をかける。
一人で帰るには疲れすぎてしまったので
人のうちにとめてもらう。

そして、また朝が来て、
お礼とともに部屋を出る。
相手は仕事もあるというのに、
僕はのんびりと街に出て、今日の協賛の営業を考える。

昼ご飯は三条のたんとろにて。
二時少し前に入ったら、どうもいったん
昼で店を閉める直前だったらしくお客さんはいない。
カウンター越しに店長さんと話す。
自分が食べておいしいものを食べて欲しい、と言う。
初心にして最後までつらぬいて欲しい心意気ですね、と僕は言ったが
誰に言ったのだろう。

たんしお定食(だったかな)は
しっかりした歯ごたえの牛タンを麦メシといただく。
とろろと、テールスープとつけあわせのキャベツの漬け物が
ある程度だが、どれもおいしい。
肉の量もきちんとあるし、ご飯もおかわりができるので
980円の値段分の満足は保証できる。

幸せな気分で店を出て協賛営業のために
David cafeに入る。
怪しげな店ではあるが、収集物はそれでも確かなものだろうと思う。
タイやら中国やらの仏像や装飾品が広い店内に散りばめられている。
コーヒーは500円でたっぷり飲める。

会計の時に店員さんに話を聞いてもらう。
熱意でしか払えないから、熱意を見せて、
と言われて、思い入れを語ったものの、うまくはいかなかった。
だけれど、最後には励ましてくれた。
言葉はまっすぐに僕に向いていた。
名刺を交換し握手をした。

ほんとうはニュートロンにも行くつもりだったが
もう少し、自分のなかで練り直したい気になって
結局、その日はラジオカフェの人と電話で確認などをする程度で
あとの仕事はしなかった。

必要なのは独りよがりでない熱意と
自分のプロジェクトへの確信なのだろう。
いや、独りよがりであったとしても、大切なのは
むしろ、「この先」についての確信なのだろう。

連休は終わり、おとなしく帰らなくてはいけない。
電車は風を連れてくる。
一瞬引き込まれそうになるが、そこに落ちるのではなく
その先に進まなくてはいけない。

少しずつ夜も暖かくなってきた。

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現実にいても夢を見れるなら、夢は陸続きか、もしくは海の向こうに。
夢を見た。

アメリカに行く夢だ。
何か、学校の行事で。

スケジュールの都合上
部屋からたたき出されたものの
ただしかし、アメリカは悪魔にのろわれていた。
ホテルから、出る時、悪魔を払うために
時間ごとにお金を払わなければいけないらしい。

しかし、僕はすぐにお金がつきてしまった。
すると悪魔があらわれて、何か
ぞっとする笑みをたたえている。
僕は二三歩前を向いたまま、バックステップ。
そのままUターンすると
ホテルに逃げ帰る。

ホテルのラウンジでは皆が株価の話をしている。
モニタ−には株価の表示が忙しく点滅。
ワイドスクリーンのようなガラスが
豊かな明るい海を惜しみなく見せている。

遠くのほうでふくらみが見えた。
それは先の尖った波で
ものすごい勢いでこちらに向かってくる。

津波だ。

一気にガラスをぶち破り
人々はテーブルや椅子や飲みかけのコーヒーとともに流される。
くそう、悪魔め。やられた。

上へ上へともがくと
布団がめくれて僕は起き上がっていた。
目が覚めた。

ガラスを見ると、いつつけたか
わからない傷が顔についていて、一瞬びびったが
仕事場ではありそうなことだと思い直したが
それでも、印象は今でも残ってしまった。

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