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ポリティカルコレクト後編
うーんと、やっぱり書きにくいなぁ。
でも、書いていかないとね。

さて、ポリティカル・コレクトのお話。
というか、差別語のお話。

とりあえず、理論的に言葉の環境世界の支配関係を
あぶりだしていくやり方で、言葉を攻撃するのは
明らかに標的を間違っている、というあたりまでは書いたということにして
連想的にそれが差別語であるとされる場合。

それはつまり、日常的には
普通に使用されうるが、
ある差別対象者がいた場合に、それを使うのがためらわれる
というようなそういう言葉になるわけです。

でも、この場合、
まず、相手がその言葉をどのように考えているか
わからないと対応のしようがありません。
むしろ相手の意志を先取りして言葉を選んでいくのは
マナーであるとしても、相手を差別対象者として構成する可能性も
同時に持っています。

これは確か、クィア理論ってのがあって
それはセクシャルマイノリティーであることをむしろ
胸を張って生きていこうというような運動がありまして、
まぁそういうのの裏返しの視点になるわけですね。
特別な配慮を常にする、ということは
特別な配慮を常にすべき特別な虐げられた人という
構造を維持することになりかねないわけですから、
それは、ポリティカル・コレクトであっても
どうなんだろうかと。

というか、言葉に価値が最初からついているとは
とても思えない。
思えないというかそんなものはない。
コンスタンティブな意味は
純粋なリファレンスとして機能して
価値についてはパフォーマティブに文脈、状況に応じて
あとから構成されると考えるべきだ。
そして、だから、すべての言葉は差別語でありうる、と言ってもいい。

すべてが善悪を含んだ言葉になりうる、ということは
どの言葉を発するか、という問題をほとんど無にする。
そこでは僕らは繊細にならねばならないのではなくて
大胆で粘り強くなければならない。
つまり、不適切であれば自分の応答責任に引き戻して
きちんと応答を繰り返す、ということだ。
あるいは、パフォーマティブな表明の仕方について
習熟する必要がある。
(それはごく一般的にはTPOとして)

(ここらへんでマスメディアのことが頭をよぎったのだけど
それはまた次回か、この後にしよう。
まだ最初から差別語として生まれてしまった言葉が残っているし
直接に価値にリファレンスしている言葉もあるのだから
それも考えるべきだ)

で、最初から差別語として生まれてしまった言葉たち
というのも考えるべきで
それは最初から人が口にすることをためらわせる。

とはいえ、僕の回答というのは
ここでもそれほど以前と変わらない。
それを指し示す言葉を言い換えることに何の意味もない。

結局、差別語というのは
ほかのトピックスと違って
当事者と発話者が重ならない。
(つまり差別対象者が一方的に当事者になってしまう)
この不均衡は支配関係を反映しており、支配関係を強化するよう働く。
それを差別語でないようにして使うためには
発話者も当事者として応答責任を負う、という方法しかない。

とりあえず、うまくまとめてはいないが
個人的にはケリがついたんで次に行きたいが
その前に、この差別語という問題の全体像をあらためて見ておきたい。

差別語の問題性というのは
今回扱った「価値」の問題と、
もっと広い、言葉が持つ「カテゴリー化」の問題である。
そして、「価値」の問題はその現場にいけば
パフォーマティブという政治にとても近い関係の問題につながっている。
また、「カテゴリー化」という問題は
コンスタンティブなリファレンスの構築につながっているが
これはむしろ、言葉のおかれた環境世界の構造の反映であって
これを攻撃してもあまり意味はない。
(ただ、価値の問題としては意味がなくても
あるべきカテゴライズというものが何かあるのであれば
それも必要なのかもしれない)

で、僕が出した答えは
発話者も自ら当事者であることを
言明行為内で明らかにし、パフォーマティブな局面を
コントロールする、ということになるわけだ。

マスコミの対応についても考えようかと思ったけど
でも、これはありきたりなものにしかならないような気もするので
気がむいたらにしよう。

| 境界の思考(同心円、分節) | comments(0) | trackbacks(0) |
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